夜は何色
自分の名前を忘れそうになる時がある
私は誰だ
呟かないと忘れてしまう
私じゃなくなってしまう
誰々じゃなくなってしまう
急に恐怖感に襲われる
1人では不安になる
明日なんかきて欲しくない
誰として生きればいいの
誰かに抱きしめられると安心する
誰かの体温を感じていたい
外は真っ暗私はひとりぼっち
だれかおねがい
だれかたすけて
私の名前をしつこく呼んでほしい
もういいよって叫びたくなるぐらい
頭がおかしくなるぐらい
鼓膜が破れるぐらい
私の身体に染み渡るぐらい
私自身にに刻まれるぐらい
誰が見てもわかるぐらい
何度も何度も呼んでほしい
そうでないと忘れてしまう
生きる道しるべがなくなってしまう
一時的なものだとわかっているからこそ
一時的にごまかすためにそうしてほしい
ひとりにしないでひとりにしないで
忘れられたくない忘れたくない
ずっとずっと私の名前を呼んでいる
夜が味方になるのはいつだろう
怖くなくなるのはいつ?
そんな夜は何色だろう