あい ってなんだ

 

あい とは

 

愛ってなんだろう

愛するってなんだろう

どうして好きじゃだめなんだろう

どうして好きじゃ足りなくなるんだろう

人間って貪欲だ

 

足りない足りない

それだけじゃ足りない

もっとほしい

 

愛とはセックスだ

 

誰かが言ってた

 

 そんなの別にいらなくない?

もっと他でもたくさん感じられる

 

自分が何を持って愛と感じるか

それは親からどれだけ愛してもらってたか、

その愛されてる実感、基準、指標が

どれだけあるかで決まると思う

 

お母さんが作るあたたかい

「ごはん」?

 

一緒に過ごす

「時間」?

 

今日あった出来事や自分の考えとか

話したり聞いたり

「コミュニケーション」?

 

手を繋いで歩いたり抱きしめられたり、

「スキンシップ」?

 

おこづかいとか、お年玉とか

「お金」?

 

おもちゃとか本とか、買い与えてくれる

「モノ」?

 

好きだよ、大好きだよ、

あなたは私の、私たちの宝物だよ、

「言葉」?

 

家族団欒、

いつも太陽みたいに笑うお母さん、

たまに厳しく怒るけど

やっぱり私たち子供のことが大好きで、

お母さんのことも大好きなお父さん、

そんなあたたかい家庭の

「空間」?

 

学校から家に帰ると

いつも鍵は開いていて、

なんならドアも開いていて

『おかえり、今日はどんな日だった?』

笑顔で迎えてくれる家族、

「安心感」?

 

この人の前では何をしても受け入れてくれる

この子がこういうことをするには

何か理由があるはずだ

いつもいつも私を信じてくれる

信じてくれてるのを感じられる

私も信じられる

「信頼感」?

 

だめなことしたらちゃんと怒ってくれて

がんばったらちゃんと褒めてくれて

ああ、私はいらない子じゃないんだ

ここにいていいんだ、っていう

「愛されているという実感」?

 

該当があればあるほど愛情を感じやすい

でも該当があればあるほど

これが足りない、あれが足りない

乾いてく

お母さんはこうだった、お父さんはこうだった

私の家族は、私の家はこうだった

 

あなたじゃ足りない

 

ワガママ放題って言われる

 

だって違うじゃない

ワガママなんじゃないもの

これが私の普通だもの

 

私は恵まれてることに

ほとんどすべてに該当する

 

該当しないものは憧れになって

もし私が結婚したら

もし私に大切な人ができたら

ああしたい、こうしたい

ああしてほしい、こうしてほしい

 

願望になって、目標になって、

相手にもそれに近づいて欲しくて

もっともっともっと

 

セックスでは補いきれない

 

セックスは愛?

そんなのいらない

子供を授かる時の、授かるための

通過儀礼のようなものじゃないか

 

求められれば嬉しくて

終わったらやっぱり悲しくて

虚しくて、儚くて

やっぱり違う人間なんだと思い知らされる

 

こんな考えが違うのに

同じ道を歩めるっていうのか

 

楽しくて笑うなんか

誰とでもできるでしょう

 

誰かのために泣くなんか

なかなかできないでしょう

 

だから私のために泣いてくれないと

私のためにもがいて、苦しんで

でないとぜんぜん足りない

それでもぜんぜん

ぜんぜん足りない

 

嬉しいことは2人分

悲しいことは半分

 

『その健やかなるときも、病めるときも、

喜びのときも、悲しみのときも、

富めるときも、貧しいときも、
これを愛し、これを敬い、これを慰め、

これを助け、その命ある限り、

真心を尽くすことを誓いますか。』

 

私は終わりを知ってる

私は壊れ方を知ってる

壊れる前も

壊れた後も全部知ってる

 

絶対なりたくない

もっと幸せな家庭を築きたい

もっともっと幸せになりたい

 

人から羨ましがられるような

絵本の世界、映画の世界、本の世界

そんな世界にしかないような

家庭を築きたい

 

だからあなたでは役不足なの

 

だってぜんぶぜんぶくれないでしょ